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ノロウィルスは恐ろしい。
Posted on 12月 9th, 2010 はおりん No commentsこれは、本当にあった話である・・・
(注:想像してしまうと非常に汚くて不快になる文章が含まれています。食事中は読まないでください。ですが、これは真実です。)ノロウイルス
ノロウイルスというのは、ここ日本においても、この数年、特に冬に流行しております、食中毒を引き起こすウイルスの一種です。
O-157とは違い、出血や、死に至ることはほとんど無いものの、激しい嘔吐と腹痛、人によっては38度を超える高熱が主な症状として現れます。
主に人に感染し、食物を通して経口感染しますが、人以外に感染する生物がいるかどうかは、現在のところ未確認です。
空気感染はしないとされていますが、感染者が嘔吐したものに含まれ、また乾燥したあとも生存しているため、吐しゃ物が乾燥し、粉塵となった場合、その粉塵に紛れて空気感染に似た感染形態となる場合があるようです。
アルカリ系消毒薬ではほとんど効果が無く、逆に水流による洗浄でほとんど洗い流すことができるため、特に飲食物の調理者が手指の洗浄を丁寧に行えば感染は防げるとも言われています。少数のウイルスで感染し、潜伏期間は平均数時間~1日。まず下痢の症状が出てから、症状がひどい場合には数時間程度で激しい嘔吐を繰り返し、その後高熱を発します。
1日~数日で自然治癒するとされており、特異薬などは開発されておりません。
治癒した後も、数日~10日間程度は便からのウイルスの排出が続くため、二次感染に注意が必要です。始まりは下痢
それは、友人と、(その友人と一緒に行動しているときにしては)少し早めの夕食中の日曜の夜だった。時間はおよそ19時半。
その日、私はある大学生の卒論の手伝いをする予定だったのだが、その学生が急にバイトが入ってしまったため、午後の予定がぽっかり空いてしまった。
暇を持て余した私は友人と合流し、茨城の水戸鑑定団に行ってみることにした。水戸鑑定団はとても大きく、1日で見て回れるような広さではなかったため、一時中断し、早めの夕食をとっていた。
入ったレストランは時間帯のせいもあってかなり混雑していたが、30分ほど待って無事に座ることができた。そこで食事をしていたのだが、途中、腹痛を感じた私はトイレに入った。
腹痛の原因として思い当たるのは、いつも大体「冷え」だ。風が当たっていた、夜風が冷たかった、など、原因は複数あるが、腹痛を起こすときは大体、「お腹が冷えた」ためであることが多いので、そのときもタオルをお腹周りに当ててお腹を保護し、食事を続けた。レストランから出た後も少々腹痛が続いていたので、もう一度トイレに入り、ストッパを服用した。常備薬である。
その後、水戸鑑定団をもう少し見て周り、高速を飛ばして帰路についた。
だが・・・悲劇はその後、深夜に訪れた・・・一日目(日):真夜中の惨事
帰宅後、買ってきた本を本棚に納め、シャワーを浴びた私は、いつの間にか眠ってしまっていた。疲れからかパジャマを着たところで力尽きたらしく、布団もかけずにベッドに転がって眠っていたらしい。ふと気づくと時計は1時をゆうに回っている。布団もかけずにいたので、また、お腹を冷やしてしまったのだろう。再びトイレに行く羽目になった私だが、事態はその後急変した。
トイレで用を足しているとき、下痢気味だったため便座に座っていたわけだが、げっぷのような感覚を覚えた。これ自体は異常なことではないし、胃の調子がもともとあまり良くない私は、げっぷが良く出る。しかし、そのときはげっぷではなく、中身が出てきてしまった。
これには自分でもびっくりした。吐くということなど滅多にないからだ。酒も飲まなければ、乗り物酔いも「しないように」避けているため、吐くということはほとんど無い。急ぎトイレの始末をし、流した後のトイレに、今度は口からの逆流を流し込むことになった。上から下からとはこのことか。
ここで夕食に食べたものをほとんど戻してしまったが、まだ、眠ることは許されなかった。
その後30分程度の間に、もう2度も嘔吐を繰り返し、胃の中はほとんど空になったようだった。しかし、幾分かはスッキリしたため、ようやく眠りにつくことができたが、時計は3時を回っていたように思う。
ちなみにこのとき、私は「食べすぎたんだ」などと思っていた・・・二日目(月)、午前:吐き気
午前8時過ぎ。上述の午前3時ごろ、台所に「吐いた。起こさないでほしい」と書置きをしておいたため、いつもより遅く起きることができた。
しかし、起きた直後、胃にわずかに残っていた残留物を、またもや吐いてしまった。これはおかしい。
食べすぎが原因の嘔吐ならば、昨晩吐いた時点で体調は回復していて不思議ではない。万一、寝不足が重なったとしても、下痢と吐き気が両方同時に来るなど、尋常ではない。
母親もこう判断したのか、すぐに、町医者に診てもらうことに決まった。病院の待合室でも、まさに吐き気との戦いだった。熱は37.1℃。微熱というところである。幸い、胃の中も腸の中もほぼ空であったため、トイレにかけこんだり吐いたりすることもなかったが、あっさり「ノロでももらってきちゃったんでしょう」と診断された。
家に帰ってすぐ、処方された吐き気止めを飲んだが、それが効くまでの1時間、まったく眠れなかった。吐くものはもう無いが、吐き気はおさまらない。ようやく眠りについたのは正午も回っていただろうか・・・二日目(月)、午後:小康状態
病院に行った日の昼間は、吐き気止めのおかげで眠ることができた。思えばノロウイルスとの戦いの中で、この日が一番良く眠れたように思う。
夜には、塩をふっただけのおかゆも食べることができた。
正直、「この程度なら明日の朝には回復して、予備回復をやって明後日には復帰できるかな」などと思っていた。
だが、まだ苦しみはこの程度ではなかった・・・二日目(月)、深夜~三日目(火):高熱
二日目、つまり、病院に行った日の深夜に、寝苦しくて目が覚めた。布団の中で汗をかいている。
念のために手元に置いてあった体温計(テルモの年代もののデジタル体温計)で計ってみると、37.8℃。やや高熱である。
折りしも5時間ごとの薬の時間に近かったため、本来は深夜に飲む必要は無いのだが、吐き気止めと解熱剤を飲んで、再び眠りにつこうとした。しかし、暑さや寝苦しさでおよそ1時間半~2時間おきに目が覚めてしまう。非常に、つらかった。しかし、本当のつらさはここからだった。翌朝、三日目の午後から、高熱のせいか、背中、肩、首の骨や筋肉が痛み出したのだ。
痛くて眠っていられない。うめき声を出していた方が若干楽な気がする。鎮痛剤・解熱剤も、効果が出ているのか分からない。熱は38.4℃。わずかに眠りについたとしても、1時間かそこらで、再び、痛みによって目が覚める。左右に寝返りを打っても十数分で背中が痛くなる。
特にひどいのは背骨の痛みだった。えび反り状に反らせば「バキゴキ」鳴るんじゃないかと思うような、そんな、頑固な頑固な凝りのような、筋肉痛のような、そんな痛みがずっと続くのだ。
それでも解熱・鎮痛剤は効いているらしく、熱は38℃前後を行ったり来たりしていた。この日は昼食に塩だけのおかゆを少々、夕食には少し味のあるおかゆを少々食べただけだった。
四日目(水)、朝:回復
丸1日以上、背骨の痛みに苦しんだが、水曜日の朝になって無事、ほぼ回復することができた。
現場でもノロウイルスが流行していること、まだ下痢やめまいが残っていることなどを踏まえ、もう1日、予備回復に当てることにした。というか、病み上がりには万全を期して、必ず予備回復を1日取り、しばらくは胃にやさしい食事を心がけ、激しい運動は避ける、などの対策を採っている。虚弱体質、というほどのことも無いが、体調を崩すとなかなか回復しないので、自分なりの健康対策である。
以上、ほとんど2日半に渡る、ノロウイルスとの戦いの記録である。
なお、原因は土曜日の夕食と推定され、同じ店で食事をした友人3名、全員が腹痛を起こしている。もっとも、僕の症状が一番重かったようだが。
このようなときに重要なことは、「無理をせず休む」「おかゆのみの食生活をする」「湯ざまし、またはスポーツドリンクを、少しずつ飲む」ことである。「あったかくして寝る」は基本だ。
昔は湯冷まししか飲めるものは無かったのだろうが、今は「生理食塩水が良い」と言われている。1リットルの水に、9グラムの塩をとかしたものだが、これは吸収が良い。同じく吸収が良いものとしてスポーツドリンクが挙げられているが、スポーツドリンクには甘い味が付けられているため、病床で飲むには賛否両論あるようだ。
とはいえ僕はスポーツドリンクをおすすめしたい。飽きにくいし、飲みやすいし、なにより、入手性に優れている。「カクヤス」に電話して「常温のポカリを1ケース配達してくれ」と言えばいいのだ。もしくは誰かに同じことを頼んでもいい。「常温の生理食塩水」よりも「常温のスポーツドリンク」のほうが、よっぽど簡単だ。ちなみに僕はポカリスエット1本、アクエリアス4本、ダカラ1本、いずれも500mlペットボトルを消費した。下痢と嘔吐を含む症状の場合、脱水症状を防ぐことが重要なので、常温の水分を摂取することは重要なのである。これからの季節、まだまだノロウイルスやらなんやらが台頭するようだが、これを予防することはなかなか難しい。とくに、忘年会のシーズンともなれば、衛生管理がずさんな店に、知らずと、または望まずと行くこともあるだろう。胃腸が丈夫で免疫力が高い人は発症しないかもしれないが、僕のように虚弱に近い胃腸を持つ人は予防することすら困難と言える。そのようなとき、なるべく有利にウイルスとの戦いを進めるために、最低限の知識は身に付けておくべきである。
ちなみに、数年前の忘年会で衛生管理がずさんだった店で食事をしてしまい、その後数週間、胃がただれた状態に陥ったことも、また事実である。
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